503本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 14:33:59 ID:ST7Bbdil0
部屋の掃除をしていたら思い出したんで書きます
普段長文なんか書かないんで日本語でおkな所も多々あるかと思います。
先に謝っておきます。読みにくくてごめんなさい。


僕は3歳かもう少し小さいくらいのときの話です。
神社の鳥居の少し奥で男が穴を掘っていた。
男は僕のことを知っていたみたいだし、僕も挨拶したから多分知っている人。
でもどうしても僕はその人のことを思い出せない。一応その掘っていた人を採掘と書くことにする。
僕の経験上、神社って言うのは鳥居付近から賽銭箱のあたりまで石畳のような床があるんだけど、採掘が掘っていた所は石畳が取り外されてたみたいだった。
採掘は僕と、母親と父親ともう一人知らない男(すごく大きくて、尊敬してたのを覚えてる。僕が小さかったから大きく見えただけかもしれない。年は10代後半くらい)が来たのを見ると大声で
「やっと来たんか。大変やったで。たくみくん(知らない男)と芳吉(父の名前。仮名)さん、早ぉ手伝って!」
採掘は手を休めて掘った穴の手前にあった大きなシャベルをたくみと父に渡した。
父とたくみが行ってしまうと僕と母は神社によく突き刺さっている石碑?みたいな所の前で座った。
母は熱心に父と採掘とたくみの作業を見ている。
僕はとても退屈だったので足元の蟻やダンゴムシなんかにイタズラして遊んでいた。

504本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 14:35:02 ID:ST7Bbdil0
しばらくたった。
どのくらい日が傾いたのか分からないけど結構経ったと思う。
たくみが
「母さん、あつし(僕の名前。仮名)、おいでおいで。やっとめっけたで!」
と嬉しそうに走ってきた。
僕は母に手を引かれ早足に採掘と父の元へ行った。

採掘と父が掘った穴からは石で出来た長方形の箱、丁度エジプトの遺跡で見つかりそうな石で出来た棺桶が土から顔を出している。
棺桶の蓋は外へ露出していて、棺桶本体(蓋より下の部分)は半分くらい土の中って状態だった。
母はそれを見て興奮したようすで「早ぉ開け!」と急かしていた。
父は母をまぁまぁと宥めながら採掘と一緒に棺桶を開いた。
僕もさっきまでは退屈だったけど母の様子といいなんだか楽しそうだと思ってわくわくしながら棺桶を見ていた。

505本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 14:35:48 ID:ST7Bbdil0
重たそうに棺桶のフタをどこかへ持って行った父と採掘をよそに僕とたくみと母が棺桶を覗き込む。
棺桶の中は僕が思ったよりも深かった。僕が入ったら出れるかなぁ、とか考えたくらいだから80センチ〜90センチくらいだと思う。
それで、その中には何も入ってなくて底に大きく「おかえりください」とひらがなで書いていただけだった。
文字の色は黒で墨か何かで書いた感じ。血文字とかじゃなかった。
僕はそれを見て何が楽しいんだ?みたいな感じに思っていて、僕の隣のたくみも首をかしげていた。
母は母で何も言わず走り去ってしまった。(走り去ったときに僕はなんだか不安な気分になった。)

棺桶の蓋をどこかへ持っていっていた父と採掘が戻り、棺桶の中を覗いた。
二人は驚いた様子で僕とたくみに言った。
「母さんは?どっか逃げたんか?」
と父。
「あかんで芳吉さん。まずいわ。にげらな祟られてしまうで!」
と採掘。
採掘が祟られてしまうというとたくみは一目散に走っていって、採掘も追うように走っていった。
僕はただそれを唖然と見るだけだった。(ただすごく不安で、すごく怖くて今にも泣きそうだったのはとてもよく覚えている)
父は僕に「こっから早ぉ逃げり。父ちゃんはこれ元に戻さなあかんねん。」
僕「どうやって帰ればええん?僕わかれへん。父ちゃんついてきて」
父「ええから逃げり。どこでもええわ。母さんか、たくみか、ゆうぞうさん(採掘のこと?)が迎えに来てくれるさかいに」
僕はそれでも、「いややいやや!父ちゃんついてきてよ!」とうったえる。
父は「早ぉ逃げ!どつきまわされたいんか!」と叫ばれて僕はどこかへ逃げた。

506本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 14:36:35 ID:ST7Bbdil0
この辺で僕の記憶はぷっつり消えている。

この話の採掘とたくみは書いてる途中でもどんな人でどんな関係だったか思い出せない。
たくみは僕の母のことを母さんと呼んでいたけど、僕は一人っ子だから兄はいない。
母にこの事を聞いても「それ夢とちゃうか?母ちゃんらからかってるんか?」と返された。
父にいたっては「おもろいお話やな。フリーター辞めて小説家になるんか?」と嫌味で返す始末。

夢じゃないって根拠は無いんだけど、きっと夢じゃなかったと思う。
一体なんだったんだろ。気になるなぁ。

長文失礼しました。

508本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 16:47:55 ID:OWQQVkWk0
>>505
ここではない世界を垣間見た・・とか?

509本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 21:08:04 ID:9bxWWQk3O
>>503
その神社は実在するのか?それと、その時はじめて行ったのかい?

510本当にあった怖い名無し [sage] :2007/05/30(水) 21:55:32 ID:ST7Bbdil0
自分の分を読んでもらえるとは・・・。光栄です。

>>508
そうかも知れません。となるとここじゃない世界ってことはやっぱりあの世なんでしょうか・・・。

>>509
神社が実在するかは分かりません。名前すら分からないんです。
ただ神社はぼろっちくて小さかったと記憶しています。
神社には後にも先にも1回きり・・・だと思います。多分


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