613本当にあった怖い名無し [sage]:2005/07/01(金) 22:38:39 ID:7cjXSDnZ0
 5歳くらいの時の話なんだけど、その時なぜかカレンダーに興味を持ってた。
 子供だったから、月毎に日数が違うこととか、そういうたわいもないことが
新鮮に思えて、何か「ひみつ」があるのかな?と、子供なりに真剣に悩んでた。
 その月は、お遊戯室にあじさいとでんでんむしの絵を切り抜いたやつがたくさん
張ってあったから、間違いなく6月だったと思う。
 壁に掛かっていた6月のカレンダーには、31日まであった。「ひみつ」に
ついて先生に聞いてみたら、1、3、5、6、7、8、10、12は31日
あるんだよって教えてくれた。
 それを聞いてからしばらくの間、毎日先生に今日の日付を聞いて、カレンダーの
日付を赤いクレヨンで丸く囲む、ということをするようになった。そしてある日、
赤い丸が沢山書かれたカレンダーを見て、先生が「今日は6月31日だよ」と
言ったので、「そっか、今日が6月31日なんだ」と思いながら、ちょっと
した満足感と共に最後の「31」という数字に丸をつけ、一日を過ごした。
 テレビでガチャピンとムックの活躍を見たり、オルガンの音に合わせて
お遊戯室でむすんでひらいてを踊ったり、みんなとお昼寝したり、まあ至って
普通に過ぎた一日だった。外で遊んでないから、たぶん雨の日だったと思う。

 今でも6月のカレンダーを見るたびに、一日少ないような気がしてならない。


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