476本当にあった怖い名無し [sage] :2005/10/31(月) 13:43:08 ID:x/7kyIIP0
小学生の頃の話。
近所に小さい文房具屋があって、そこのおばあちゃんがいつも店番してた。
時々おばちゃんが店番してたけど、大抵おばあちゃん。
私はそのおばあちゃんの親戚筋だったせいか、よく可愛い消しゴムとかくれたりしてた。
いつも品のよさそうな顔で、にこにこしてたおばあちゃん。

確か12月の寒い日だったと思う。
文房具屋に行くと、その日はおばちゃんが店番してた。
今までもおばちゃんの方が店番することはよくあったので、珍しくなかったんだけど、
その日は「あれ?おばあちゃんは?」と気になって、家屋スペースに方を(のれんで隔て
られてるだけだったので)ひょいと覗いてみたら、おばあちゃんは笑顔でテレビを見てた。
いつも通りのおばあちゃんだ。そう思ってノートを買って帰った。

数日後、入院してたおばあちゃんが亡くなったという連絡が家に入った・・・


そうなんだよ。
おばあちゃんが店番してなかったのは、入院してたからだったんだ。
私がテレビを見てるおばあちゃんを見た日、おばあちゃんは病院にいたはずなんだ。
だけど見たんだよ。必死になって親に言ったけど、相手にしてくれなかった。

お通夜でのおばあちゃんは、やっぱり笑顔だった。いつもと変わらない笑顔だった。
あの頃もらった消しゴムを見るたびに、あの笑顔を思い出すよ。


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