292本当にあった怖い名無し [sage] :04/08/12 17:26 ID:6QwA2+uZ
なぜか揺り篭に寝てるくらいの記憶があるんだけど、それがどうにも引っかかります。
初めは視界は真っ暗だけど、少しずつ目を開けていくところから記憶が始まります。
最初は白っぽい眩しいだけの世界だけど、目を開けきって少したつと
窓が開いているのやカーテンが風に揺れていることや、藤で編まれた揺り篭の網目も見えてきます。
窓の外に植わっている木の葉っぱが少しだけ見えていて、私は葉っぱが揺れるのを見ていました。
すると廊下から足音が聞こえて、ショートカットの女の子が私を覗き込んでいました。
1980年代中期の日本女性の格好とは違う感じの服装で、あの頃から見れば少し珍妙な感じでした。
彼女の目鼻立ちや髪型も結構鮮明に覚えていて、
小さい頃からよくそれを絵に描いていました。
でも最近までその事は忘れていました。

ある日私は夢を見ました。
晴れた日のお昼に私は、昔住んでいた家のリビングにいました。
見ると子ども部屋の窓が開いていて、私が小さい頃に使っていたカーテンが風に揺れていました。
懐かしく思って壁に手を伝いながら廊下を歩き、子ども部屋に入ると、藤で編まれた揺り篭がありました。
覗き込むと中には、白いガーゼのベビー服を着た赤ん坊がいて
私の方をじっと見つめていました。
ああ小さいなと思って赤ん坊に触れようとすると、私の視界はじょじょに暗く狭くなっていき
完全に暗転しました。

目が覚めた後で母親の部屋に行き、母の本棚に入っている
小さい頃に私が使っていたスケッチブックを見てみました。
5冊目に描かれていました。上から覗き込む女の子の姿が。
それは私の今の髪型(ちょっと変形ショートヘア)と、今現在のお気に入りの服によく似ていました。
あれは何だったのか、ちょっと気になっています。


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