20本当にあった怖い名無し [sage] :04/10/11 18:49:49 ID:0tsN9V+0
母の祖母は千葉の大多喜の生まれだ。
その父だから、私からすれば曾祖父に当たる。
武士から帰農した明治の初めの人なので、我儘で働かず
家族を泣かしたらしいが、狐によく化された御人らしい。

ある晩、灯りも持たずに猿稲と呼ばれる水田の広がる
場所を抜け、久保の自宅まで帰宅しようとしていた。
しかし、幾ら歩いても着かない。
知っている宮○さんの家の窓の明かりが見えるのだが、
何時まで歩いても同じ位置からそれを見てるようだった。
「こりゃ狐が化してる」
そう思った曾祖父はその場で腰を下ろし、煙草を付けた。
暫くして腰を上げ歩き出すと、普通に家に戻れたという。

曾祖父は魔避けの意味でも煙草は離さなかったらしい。


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