559本当にあった怖い名無し [sage] :2007/06/02(土) 16:33:58 ID:HP7GI4/E0
これはかなり鮮明に覚えてる。
 四月ごろの夕方。田んぼのあぜ道に沿って半透明の平べったい影の行列が空を歩いてくるのを見た。
 急いで家に戻って、だんだん近づいてくるのを隠れてみていたら斜め前の家の屋根に影が一つ飛び移った。
 ちょっとして同じ家の屋根から小さい影が行列に飛び移った。その瞬間小さい影を中心に行列が一瞬ぎゅっと縮こまった。
 同じように隣の家と前の家でも影が交代していくのを見た。新しい影が入るたび行列は縮こまって元に戻る。
 ついにうちの家の番だとわくわくしていたら行列はそのまま前を素通りしていった。
 その年、お母さんが縁側から落ちて腕の骨を折り、私は前の道で自転車に轢かれ、弟は割ったガラスで近所の子に怪我をさせ、お父さんは人身事故を起こした。
 悪いことが続いたからってわけでもないと思うけど結局次の年の四月がくる前にその家から引っ越すことになった。
 ちなみに色んなところに飛び移ってた影、歩いてるやつもいたけど飛んでるやつもいたし空中に地面があるみたいに這ってるのもいた。
 全部人型だったわけじゃなくてただ丸っこいやつだったり、細長い紐みたいなのだったり。
 その年が悪いことだらけになった原因が、私がそれを見たからだったとしても、これだけは一生憶えていたい。
 行列を見たときの空は淡い紫とか橙とかいろんな色が混じった物凄く綺麗な色で、むこうから近づいてくる影の行列は迫力があるけど本当に綺麗だった。

560本当にあった怖い名無し :2007/06/02(土) 17:49:48 ID:eno0fesg0
ちょっと脚色してるだろ

561本当にあった怖い名無し [sage] :2007/06/02(土) 17:52:34 ID:HP7GI4/E0
確かに記憶が美化されてる可能性はあるなw


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