280本当にあった怖い名無し :05/01/03 18:14:30 ID:1G60qHn6
俺じゃなくて、祖母の話。しかも文章下手で恐縮だが。

祖母の家は関西、うちは神奈川にある。
祖母は実家が近所だったとかで、実家に帰るっていう感覚があんまりなかったらしい。
うちに来るのは実家に帰るみたいで楽しいからって言って、
俺が小さい頃から何回もうちに来てくれてた。
もう道も慣れたもので、本人を含めて誰も、全然不安なんて抱かなかった。

それが数年前、うちに来るなり、「道に迷った」と。
話を聞いてみたら、電車でアナウンスを聞き、駅で看板を確認した上で電車を降りたら、
いつも見知った駅じゃなくて、改札がやたらでかくて、あっちこっちに出口があって、
ターミナル駅規模の駅だったんだと。

それでも改札を出て、階段を下りたんだが(本当の駅も陸橋の上にある)、
その階段は幅がすごく狭くて急だったらしい。
しかもその後、わき道のない一本道がずっと続いていて、それを何キロか延々歩き続けたらしい。
(ちなみに祖母はものすごい健脚で、140cmぐらいしかないのに男並みの速度で歩くw)
困ったなあと思って、近くの店で駅名を出して道を聞いたら、
ああもうすぐそこですよ〜みたいな答えが返ってきて、実際すぐに知った道に出たらしい。

うちの近辺、人が歩ける道で、脇道がない一本道なんてないのよ。
徒歩圏内じゃなくて、チャリでうろつく範囲にもない。
駅から降りるための急なくだり階段も存在しない。
駅近辺に一緒に行っても、この道だったら迷わない、わかるって言ってた。
第一、そもそも改札が違うって。
一番近いターミナル駅からうちまで歩くのは、さすがに祖母でも無理だし、
道がわかるわけがないから、それもありえない。

それ以来祖母は、もう年取ってぼけたのかもしれない、怖いから外に出ないって、
遊びに来てくれなくなってしまった。
すごく残念だ。


このエントリーをはてなブックマークに追加    
「不思議な話」リンク集